視力回復に効果がある漢方薬を調べてみた
現代ではパソコンやスマフォの普及により目を酷使することが多く昔と比較すると若い世代から年配者まで広く視力の低下を自覚している人が増え現代病の一つと言ってもいいほどです
現代の西洋医学では眼の病気に対して点眼薬や内服薬、または手術などで処置することが一般的です。
しかし目の充血などを抑える点眼薬を長期にわたって使用すると血管収縮の反動で
逆に目の充血を悪化させてしまったり角膜に傷をつけてしまう原因にもなります
ピントがうまく合わないなどの眼精疲労は紫外線やブルーライトの影響から活性酸素が発生してしまう事から起きることが大きな理由の為に抗酸化作用が強いルテインが配合された目のサプリメントなどが最近では利用されている方が多いようです
では漢方薬では視力の回復は可能なのでしょうか?
漢方では視力の低下は体の不調が目に症状として現れるという考え方で西洋医学とは考え方が違います。
中医学(中国漢方)の医学書にも「目には五臓六腑の精気(生命の源となる力が)集まり、その力によって物をよく見ることができる」という記述があり、その密接な関係を表しています。
漢方では、目のトラブルの原因を「肝」の衰えにあると考えます。
中国の漢方による飲む眼ぐすりはまさに全身機能の正常化と目の治療を一体のものとする中医薬(中国の漢方薬)の考え方から来ています。
肝とは肝臓のことを指すのではなく血の巡り全般のことを漢方では指します。過労やストレスなどで肝に負担がかかると肝機能が低下して精神も不安定になりイライラしやすくなります
眼は特に筋肉や神経が発達しているために巡りの影響を受けやすくそれによって視力の低下などを引き起こします
8種類の生薬が「肝・腎」を補い目を強化
特に視力の回復に効果が高い漢方薬を紹介します
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
【第2類医薬品】 杞菊地黄丸 720丸 |
杞菊地黄丸は漢方の代表的な飲む目薬で長期間服用することによって基礎体力を高めて肝腎機能を高めます。腎は、性機能だけでなく、生命の根源です。
- 地黄(ジオウ) 血を補う、強壮
- 山茱萸(サンシュユ) サンシュユの果実。強壮、止汗
- 山薬(サンヤク) ヤマイモ。強壮、健胃
- 茯苓(ブクリョウ) サルノコシカケ科の一種 、利水、胃腸を整える
- 沢瀉(タクシャ) 水辺の植物で、利水作用を持つ
- 牡丹皮(ボタンピ) ボタンの根の皮。 血行を改善し、炎症を抑える
- 枸杞子(クコシ) 目に栄養を与える。
- 菊花(キクカ) 杭菊花(こうきっか)
働きかける症状
疲れ目、かすみ目、視力低下、目の痛み、乾燥、めまい、目の充血、耳鳴り、白内障、緑内障、飛蚊症、のぼせ、めまい、頭重、耳鳴り、難聴、咽の渇き、骨粗しょう症、疲れやすい、腰痛、足腰のだるさ、手足のほてり、頻尿、残尿感、排尿困難、尿量減少、前立腺肥大、むくみなど
双料杞菊地黄丸による、眼精疲労症状に82・2%の有効率男性9人、女性20人を対象におこなわれたその臨床の成果はまとめられて“眼科臨床医報”に発表されたが、全体の有効率82・8%という素晴らしいものであった。個々の症状についての有効率(改善率)も参考までに紹介してみる。(1人で症状の複合がある)。
眼が疲れる77・8%、眼に乾渋感がある90・9%、全身倦怠感78・9%、頭が重い52・6%、眼がかすむ83・3%、足腰がだるい56・3%、眼の充血78・6%、眼が痛む71・4%、手足がほてる91・7%、口渇70%、のぼせ87・5%、耳鳴り12・5%。
参考:ニナタ薬品
さいごに
肝と腎を強くすることは、白内障や黄斑変性症といった加齢による病気の予防にもつながります。いつまでも元気な目でいきいきと過ごせるよう、日頃の養生を心がけたいものですね。
漢方薬は西洋的な治療と違い副作用などのリスクが少ない視力回復への取り組み方です。長期間飲み続ける必要がありますので視力の回復を目指すためにサプリや漢方薬も一つの方法であることは視野に入れてください